個人事業か法人設立か
新規で起業する場合によく聞かれるのは「法人にした方がいいですか?」といった話です。
業種にもよりますが、法人にした方が信用力が高いのは確かです。
資金繰りなどの借入も法人の方が審査に通りやすい。
大手企業などを相手にする可能性がある場合、法人でないと門前払いということもあります。
フリーになって一人での起業なら個人事業でスタートし、売上、粗利が増えてきたら「法人成り」するのがいいかと思います。
法人設立には定款の作成、設立登記が必要で、30万円程度の初期費用が掛かります。
個人なら税務署への個人事業の開業届、青色申告承認申請書の提出が必要ですが、この書類は簡単な内容なので自分で出来ますし、自分ですれば費用もかかりません。
提出しないと青色申告は出来ませんが、提出しないからといって、特に罰則もありません。
定款作成や登記申請などは自分でもできますが、行政書士や司法書士に依頼すると報酬がかかってきます。
記念に自分で調べてやってみるか、1回しかしない事に時間を掛けるのを無駄と感じるか、によりますが。
個人で青色申告の場合、赤字を3年間繰り越していくことができます。
法人は7年ですが、赤字でも均等割の税金は毎年必要です。
個人事業では交際費が全額経費と出来ますが、法人には制限があります。
消費税の問題もあります。
課税売上が1000万円を超えると、翌々年から課税事業者となり、消費税を納める必要が出てきます。
このタイミングで法人に変わる事で、また新たな事業者となりますので2年間は免税のままとなります。
売上が1000万円あるとして、2年間は個人事業で頑張り、3年目に法人成りするという人も多いですね。
会社法により、株式会社の最低資本金制度が無くなったので、初めから法人を設立し、社長として起業する人も増えています。
初めから、大きく事業展開したい人は、法人でのスタートもいいと思いますよ。